No Rain, No Rainbow おっちょこ国際看護師

アメリカ正看護師取得までの道のりとそれから。

そのひとときだけでも幸せに(認知症看護)

f:id:Mahinainternurse:20200828065552p:plain

 

認知症の方と接していると

自分の中で

「どうせ忘れてしまうだろう」

という考えが日常的に浮かぶ。

 

それが良い方向に繋がることもあれば、

そうでもない時もあると思う。

 

 

最近ほっこりしたエピソードを。

 

コロナの影響で家族に会えていない入居者のの方々。

家族も会えない間にもっと忘れられてしまうのではないかと

家族も電話をかけたり、ZOOMを活用したり、写真付きの手紙を送ったり。

 

 

今まで笑顔なんて見たこともなかった入居者さん。

奥さんの顔をzoom上でみると満面の笑みに。

奥さんもそれを見てとても嬉しそう。

最後には

「I LOVE YOU」

と言い合っていました。

そこから入居者さんの私から見た印象も変化。

 

 

 

家族さんと電話を終えた入居者さん。

不思議そうな、やや悲しそうな顔で切れた電話を眺めていました。

電話はどうでしたか?と尋ねると

「It was short but still nice.」と。

家族さんがギフトを送りたいと言っていたのでそれも伝えると

パッと表情が明るくなって

「That'd be very nice」って。

 

もしかしたら家族からの電話だとわかっていないかもしれない。

プレゼントが届くことを忘れてしまうかもしれない。

すぐに困惑した状態に戻ってしまうかもしれない。

 

 

でもそれでも、誰でも幸せに時間を過ごす権利があると思います。

例えどんなに短かったとしても。

またすぐに

「わからない」状態に戻ってしまうかもしれないとしても。

 

 

今のこのコロナの状況を理解できていない入居者のかたがほとんど。

でも不思議なことに、

「何かがおかしい。」

と感じているようで、不穏状態になったり、

穏やかだった方が、他の入居者の方と離れて夜自分の部屋に帰ると興奮状態になったり。

やっぱり変化を察知しているんです。

 

 

ケアホームのRN(Registered Nurse)の仕事の実際として

患者さんのケアに直接関わることは少なく、

デスクワークが多いのもまた事実。

 

 

でも細かな時間やチャンスを使って、

入居者さんを「ケア」することも

出来ると思うんです。

 

 

それは手を優しく握ってあげたり、

しっかり目線を合わせて、説明してあげたり。

すれ違うときは、挨拶をして手をふってあげたり。

 

 

 

 そして少しばかり’待つ’ことが大切。

 

手を振ってすぐに振りかえしてくれる訳ではありません。

でも頭の中でゆっくりとプロセスしているのがわかる。

「誰だあの人?」

「危害を与えようとしている訳ではなさそうだ。」

「何かしているぞ?」

「手を振っている?」

「自分の知っている人かもしれない。」

「じゃあ手をふりかえしてあげないと。」

そしてそこからゆっくり手が上がる。

 

じっと待つと、必ず何かの反応が返ってきます。

 

忍耐は希望を、幸せを生み出すと力だと思う。

 

 

 

Mahalo for reading my blog.

ブログランキングに参加しています。

ポチッとして応援をお願い致します。

 


人気ブログランキング